Kigata Banko

Japanese traditional teapot for Gyokuro green tea

木型満古焼

 

About

私の地元、三重県菰野(こもの)町はギザギザとした山、釈迦ヶ岳と呼ばれる、高い山々に囲まれています。その山々は前後に立ち並び、晴れの日には、山の木立が色とりどりに立ちならぶのが遠くからでも見え、曇りの日や早朝には、幾重にも並ぶ山々が、淡彩画や墨絵のようにも見えます。その山々に囲まれた地形のおかげか、地下に流れる清い水のおかげか、そこでは昔から、お茶、特に玉露やかぶせ茶が多く栽培されてきました。私が小さい時に、母が、小さな小さな急須でお茶を入れてくれて、小さな小さな湯飲みで、綺麗な薄緑色した緑茶を、一口ずつ大切に飲んだ記憶はまだ鮮やかです。その小さな急須は、この地元でしか使われていない、パズルの形をした木型で作られていました。その後、機会があって、菰野町に住む、伝統工芸師の八代目木型満古継承者、圦山成月師の工房を父と一緒に訪れました。圦山師が木型を使って、急須を作る、その様子を見て、涙が出るほど感動したことは今でも忘れません。だって、轆轤でもなく、石膏型でもなく、まるで、小さい時に遊んだ木の立体のパズルのようなもので、あの緑茶を飲む急須を作ることができるんですから!その感動の日の次の日から、圦山師にお願いして、木型満古焼を習得するために、そこへ通うことしました。今では、地元ではこの木型を使って急須を作る方が少なくなり、急須にあった竹の取っ手や、木型を作る方も、ほとんどいなくなってしまいました。私は、少しでも多くの人に、この木型満古のことを知ってもらって、この唯一無二の技術を次の、その次の世代にも残せたらいいなと思っています。そして、その急須を使って、時間をかけて、気持ちを込めてお茶を入れて、そのお茶を、誰か大切な人と一緒に飲む時間をたくさんの方が持てたらと願っています。

​松尾はるか(悠月)

​2016年11月14日

KIGATA BANKO - Japanese teapot for green tea, made with puzzled wooden mold.
In Japan, people barely know “Kigata Bankoyaki” is one of the rare technique to produce teapots using wooden molds discovered in my home town Yokkaichi.
We use thin pressed clay to wrap around this puzzled wooden mold. And we make the shape of a teapot. After the manufacturing process, only few people make this teapot in Yokkaichi.
NL
Met een aantal aanpassingen in het ontwerp wist Yusetsu een mal te ontwerpen die als een puzzel in en uit elkaar gehaald kon worden. Hierdoor kon een theepot in een zeer lichte vorm gemaakt worden, en werd daarna de mal deel voor deel uit de pot gehaald wanneer deze klaar was. In deze werkwijze, die tot de Kagatabanko zou verworden, trad Yugetsu Matsuo in de voetstappen van haar Meester Seigetsu Irigama om vervolgens haar eigen weg te gaan.

Haruka Matsuo 26.12.2016

 

​filmed by Louis Spoelstra